生命医科学のフューチャーグローバルサイエンティストを目指して Fukui Medical High School修了式

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福井県内外の高校1?2年生が参加する「福井大学生命医科学フューチャーグローバルサイエンティスト育成プログラム “Fukui Medical High School(FMHS)”」の第3期生、4期生の修了式が3月27日に、松岡キャンパス医学部の合併講義室で行われました。FMHSは、生命医科学をはじめとする理数分野の将来を担う研究者や医学者などを目指す高校生を「フューチャーグローバルサイエンティスト」として育成することを目的に、平成27年度より福井県内外の高校1?2年生を対象に開講してきました。
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修了式で、FMHS上田孝典校長は「入学時の自分を振り返って今の自分と比べてみると、ずいぶん変化があったのではないでしょうか。今日はみなさんにとって最後のプログラムになります。これからもいろんなことに挑戦してください」と述べました。
続いて、アメリカでの学会発表やラボ研修にも取り組んだ第3期生による成果報告が行われました。学会発表に挑戦した小林さんと柳下さんは、サンディエゴで行われたASCBという約1万人が参加する国際学会のポスターセッションに参加し、エピジェネティクスに関する研究発表を行いました。小林さんは発表を振り返り「自分たちの話したい内容が伝わっているか不安だった。英語での質問を受けたときは特に緊張ました」と経験を話しました。
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また、カンザス大学のラボで研修を受けた10名を代表して、西さん、安宅さん、西川さん、木瀬さんがラボ活動報告をしました。ラボに参加したそれぞれの受講生にインタビュー形式で、ラボで行った実験を紹介してもらいました。参加した受講生は「なぜそうなるか、なぜこうなったのかと考える力が身についた」と話し、研修で得られた成果を報告しました。
第3期生の修了生に上田校長から修了証が手渡され、代表して桜井さんが謝辞のなかで「研究は一人ではできないこと、多くの方と議論を交わすことで自分では気づくことが出来なかったことに気づけることを学びました。将来、サイエンスの発展に寄与したいです」と述べ、多くの方に支えていただいたことで、貴重な経験ができたと感謝を述べました。
最後に、FMHSの飯野副校長が「生命医科学は広範囲にわたることが分かり、将来、この分野の研究に就くことや仕事にすることは意義深いと感じられたのではないでしょうか。この2年間で学んだこと、感じたことを将来、国際的な視点でぜひ生かしてください」とエールを送りました。
また、プログラム最終日となった今回は、特別講義演として、嗅覚研究の第一人者として世界的に活躍されている東京大学名誉教授で本学医学部高次脳機能部門の坂野 仁特命教授が「嗅覚研究をとおしてヒトの心を覗く」をテーマに匂い情報の需要と伝達について講演しました。講演のあとには、FMHS受講生から寄せられた質問に答え、その一つで「研究のテーマはどのように決めますか?」という質問に対し、坂野先生は「つまらない研究をテーマにしてしまうと、すぐに10年たってしまいます。見かけ上、易しいテーマが易しいか、それもやってみないとわからない。十二分に時間を費やして決めてほしい」と先生の経験談を交えながらの答えに受講生らは真剣に耳を傾けていました。
このプログラムは、これまで、国内の大学や研究室での研修、米国のカンザス大学での1週間の海外研修、米国サンディエゴ、フィラデルフィア等での国際学会でも発表を行うなど実績を上げてきましたが、平成30年を最終年度として本事業は終了しました。この4年間にインテンシブコース受講生244名にフューチャーサイエンティストの称号を授与、アドバンストコース受講生71名にフューチャーグローバルサイエンティストの称号を授与しました。
本プログラムで学んだみなさんが、生命医科学の分野で活躍されることを期待しています。
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│ 2019年3月27日 │
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