医学部では、毎年「学生による授業評価アンケート」の評価上位教員による公開授業を開催しており、今年度は、29名の教員が講義を行います。
その中で、12月11日に開催された高エネルギー医学研究センターパナソニック医工学共同研究部門の伊藤春海特命教授の公開授業には、対象となる医学科4年生100名に加え、全国から医師や医療関係者30名が受講しました。
「画像診断―基礎から応用へ?呼吸器?」と題し、肺を中心とした呼吸器について、各臓器が体表からや骨、筋肉などと、どのような位置関係にあるかを明確にし、それが画像にどう表現されるかを学びました。伊藤特命教授は、「正常時の画像にどのようなものが写っているかはっきり認識していれば、異常を発見することができる。」と話し、胸部X線写真がどのように構成されているのかを体表から骨部、肺までを順を追って丁寧に解説し、画像を立体的にとらえる目を養うようアドバイスしました。
会場には、2台のプロジェクターが準備され、投影画像を見比べながら講義が進められました。豊富な肺標本や写真資料、骨標本に加え、気管支?肺血管模型、3Dプラズマディスプレイでは解剖画像が角度や深度を変えて見ることができるよう準備され、さらにシャウカステン(ディスプレイ機器)上に16枚のX線写真が並べられました。参加者は休憩中にも資料を片手に、標本や胸部写真を見たり写真に収めるなど熱心に学び、呼吸器のイメージを膨らませていました。伊藤特命教授は休憩中も在室し、学生や参加者からの質問に答えていました。